
「父が大切にしていたヤンマーのFX24。古い機械だけれど、まだ動くし処分するのはもったいない……」
「『フォルテ』という名前を聞いたことがあるけれど、この角張った機械が本当に売れるのだろうか?」
もし、あなたがそのような悩みをお持ちなら、この記事が必ず役に立ちます。
実は、あなたの目の前にあるその「古びたトラクター」は、日本国内では「型落ち」扱いでも、海外の農業大国では「壊れにくい最強のトラクター」として崇められるほど熱烈な需要があるモデルなのです。
30年以上前の機械であっても、ヤンマーのディーゼルエンジンは驚くほど頑丈です。最新の電子制御満載のトラクターよりも、このFX24のような「機械仕掛けの頑丈なトラクター」こそが、世界の現場では求められています。
この記事では、ヤンマーFX24(および後継のフォルテシリーズ)について、カタログスペックの細部から、整備士しか知らないメンテナンスのツボ、そして「鉄くず」として捨てずに「資産」として高く売却するための相場情報までを、余すことなく徹底的に解説します。
読み終える頃には、そのトラクターを見る目が変わり、最も損をしない手放し方が明確になっているはずです。
ヤンマー FX24(フォルテ)のスペック・製造年・特徴
まず最初に、お手元のトラクターがどのような機械なのか、その「履歴書」を正確に把握しましょう。FX24は、日本の農業機械の歴史において、技術的な転換点となった重要なモデルです。
主要諸元表
以下のスペックは、FX24(および同世代のFXシリーズ)の標準的な仕様です。査定に出す際や、部品を探す際の参考にしてください。
基本スペック
| モデル名 | ヤンマー FX24 / FX24D ※末尾の「D」は4WD仕様 |
|---|---|
| 販売開始時期 | 1983年(昭和58年)〜1987年頃 |
| エンジン型式 | 3T75H-A または 3TN84系列 (水冷4サイクル3気筒ディーゼル) |
| 排気量 | 1,463 cc |
| 定格出力 | 24馬力 / 2,600 rpm |
| 燃料タンク容量 | 約 25 〜 30 L(軽油) |
| 変速方式 | パワーシフト(ノークラッチ変速) 前進9段 / 後進3段 |
| 全長 × 全幅 | 約 2,590 mm × 1,320 mm |
| 乾燥重量 | 約 1,189 kg |
| 標準タイヤ | 前輪: 7-14 / 後輪: 11.2-24 (4WDモデルの場合) |
実用性と特徴:なぜ「名機」と呼ばれるのか
ヤンマーFX24は、単なる作業機械ではありません。1980年代、農業の効率化が叫ばれる中で投入された、当時の「ハイテク」と「伝統的な堅牢さ」が融合したモデルです。
1. 「パワーシフト」による革新的な操作性
FXシリーズの最大の特徴は、独自のトランスミッション機構「パワーシフト」です。
一般的なマニュアル車のトラクターは、変速のたびにクラッチペダルを踏み込み、ギアを入れる必要がありました。しかし、FX24はこの常識を覆しました。
ステアリング横のレバー操作だけで「1速・2速・3速」とスムーズに変速できます。これにより「止まらなくていい」という利便性を実現し、多くのプロ農家を虜にしました。
2. 「フォルテ」と「FX」の違いについて
市場では「FX24 フォルテ」という名称で検索されることが多いですが、厳密には以下のような世代の違いがあります。
- FXシリーズ(1983年〜): 「角目」と呼ばれる角張った男らしいデザイン。金属製のボディパネルを多用しており、非常に頑丈。本記事の主役です。
- AFシリーズ(1992年〜): 正式に「FORTE(フォルテ)」のペットネームが与えられた後継機。丸みを帯びた流線型デザイン。
なぜFX24は今でも人気?海外での需要
「30年前の機械なんて、もう鉄くず同然だろう」
そう思われるのも無理はありません。しかし、世界に目を向けると、その評価は180度覆ります。FX24は現在、ベトナムやカンボジアなどの東南アジア諸国で、新車以上の人気を誇ることもあるのです。
高価買取のポイント
シンプルな構造が海外で「神機」とされる理由
現代の最新トラクターはコンピューター制御(ECU)や排ガス装置が満載で、故障すると修理に数十万円かかります。
一方、FX24は「機械式」の塊です。
- 燃料噴射もエンジン制御もすべて物理的な仕組み
- 現地の整備士がハンマーとレンチだけで直せる
- 電子部品がないため、湿気や泥によるショートがない
この「直しながら永遠に使える」という特性こそが、海外バイヤーがFX24を「神機(God Machine)」と呼んで探し回る理由なのです。
日本国内の中古市場では外装の傷やサビが価格に影響しますが、輸出市場では「エンジンが力強く回るか」「4WDが動くか」が最重要視されます。
【所有者必見】型番プレート・アワメーターの確認
査定に出す前に、必ず確認しておきたいポイントがあります。ここをチェックしておくだけで、業者との交渉がスムーズになり、買い叩かれるリスクを減らせます。
刻印・プレートの位置
モデル名や製造番号(シリアルナンバー)は、以下の場所に金属製のプレート(銘板)があります。スマホで写真を撮っておきましょう。
- エンジンルーム内(ボンネットを開けたエンジンの左側面)
- 足元のフレーム(座席に座った際の左足かかと付近)
- トランスミッションケース(後輪の車軸付近)
稼働時間(アワー)と寿命の目安
トラクターの寿命は「稼働時間(アワーメーター)」で判断します。
- 500〜1,000時間未満(極上車):
エンジンやミッションの摩耗が少なく、最高ランクの価格が期待できます。 - 1,500〜2,000時間(標準):
人間で言えば働き盛り。消耗部品の交換が必要な時期ですが、輸出市場では全く問題なく高値で取引されます。 - 3,000時間超え(過走行):
国内では敬遠されますが、エンジンさえ掛かれば輸出対象として十分な価値があります。
※メーターが動かない(壊れている)場合でも、プロはエンジンの音で状態を見抜きます。「メーターが動かないから売れない」と諦める必要はありません。
よくあるトラブルと「修理 vs 売却」の判断
長く使っていれば不具合も出ます。重要なのは「修理してお金を使うべきか」それとも「そのまま手放すべきか」の判断です。結論から言えば、FX24クラスの旧型機は、高額修理をする前に売却するのが正解です。
注意:高額修理になる前に手放すべき理由
絶対に修理にお金をかけないでください!
以下の症状があっても、そのまま査定に出してください。
- UFOマチック(自動水平)の故障: センサー部品が廃盤で修理不可の可能性大。
- ラジエーターの水漏れ: 新品部品が高額、または入手困難。
- オイルシールからの漏れ: 泥水に浸かる前輪などは修理工賃が高い。
日本で20万円かけて直しても、買取額が20万円アップすることはありません。逆に、輸出業者は「壊れたままでも直せるルート」を持っています。
「部品がない」「修理が高い」と言われたら、それは「今すぐ売却せよ」のサインです。
また、農協(JA)や地元の農機具店への下取りはおすすめしません。彼らは「国内再販」を前提とするため、30年前のFX24は「値段がつかない」か、最悪の場合「処分料」を請求されることがあります。
FX24 の買取相場と高く売るための出口戦略
では、具体的にいくらで売れる可能性があるのでしょうか。そして、どこに売るのが正解なのでしょうか。
買取相場の現実(論理的な算出)
現在の市場トレンド(円安・輸出需要)を加味した推定相場です。
| Sランク(極上) | 30万円 〜 50万円 前後 ※アワー少・保管状態良・4WD |
|---|---|
| Aランク(標準) | 15万円 〜 30万円 前後 ※実働・アワー1500h程度・タイヤ良 |
| Bランク(現状) | 5万円 〜 15万円 前後 ※サビ多・シート破れ・オイル漏れあり |
| Cランク(不動) | 数万円 〜 10万円 ※部品取り価値・鉄くず以上にはなる |
FX24を最も高く売るための正解は、「海外への輸出ルートを自社で持っている専門買取店」に依頼することです。
彼らは日本国内で売れなくても、ベトナムやフィリピンなどで「修理して売る」ノウハウを持っているため、地元の農機具店では出せない高値を提示できます。
おすすめの買取査定サービス
「古いし、動くかどうかも怪しい。でも、少しでも高く売りたい」
そうお考えなら、以下のサービスを使って「現在の本当の価値」を確かめてみてください。
1. ヒカカク!
最大20社の一括査定が可能です。「とにかく一番高い値段をつけてくれる業者が知りたい」という場合に最適です。
2. 農機具買取査定君
農機具専門のプロフェッショナルが集まっており、FX24のような旧型名機の価値を正しく理解してくれます。
3. トラックファイブ
「動かない」「ボロボロで錆だらけ」といった状態の悪い機械に強いのが特徴です。大型のユニック車で引き取りに来てくれます。
まとめ:FX24は「日本の宝」。次なる活躍の場へ送り出そう
ヤンマーFX24(フォルテ)は、単なる古い農機具ではありません。
日本の高度経済成長期を支え、堅牢な設計思想で作られた「エンジニアリングの傑作」です。
- 修理はしない: 部品供給が難しいため、高額な修理費をかける前に現状で査定に出す。
- 捨てない: 国内で需要がなくても、海外では「直してでも使いたい」と願う農家がたくさんいます。
- 比較する: 鉄くず業者や下取りで安く手放さず、輸出ルートを持つ専門業者の査定を受けてください。
納屋で眠っているそのトラクターは、海を越えた異国の地で、再び大地を耕し、誰かの生活を支える力を持っています。
それは、長年大切に使ってきた機械に対する、最高の「セカンドライフ」のプレゼントになるはずです。
まずは、あなたのトラクターにどれだけの価値が眠っているのか、無料査定で確かめることから始めてみませんか?